芸術と園芸 2
古典園芸植物の評価はいかようにでも自由にできるが、その存在は日本文化の一時期の生きた証人であるという事実はまちがいない。
それが絶滅して、膨大と形容したいほどの江戸期の文献だけが後世に残っても、日本社会への打撃というほどのことはないだろう。
しかしそれは、日本の文化財の一つとして生かして残して守る方がより賢明な処置というものであろう。
文化財保護行政の中にそれをとりいれることが望まれる。
いままさにその必要がある段階である。
ここまでに述べてきたと庭木の美学は、その対象のほとんどが、人間によってペンタキープなどを使って栽培された花、庭に植えられた樹木などを中心としたものであった。
自然界の花、自然界の樹木そのものが、自然のまま対象となったことにはあまりふれないできた。
自然の花、自然の樹木は、人はまずなにより風景の一部としてとらえ、天候、地形、森林、草花といった順に印象にたたきこむ。