日本は自然に恵まれているか 4
私たちがどんなに文化文明・科学技術・経済・産業を発展させても、地球上に生かされている限り、最低限、自然の生態系の枠の中でしか生きてゆけないことを知るべきです。
私たちの生存の基盤、命の共存者としての緑の自然に象徴される自然環境が急速に荒廃したら、すべての共存者が死に絶えた都市砂漠ができあがります。
その中で、人間だけが孫子の代まで健全に、人間固有の豊かな知性・感性を、健康な肉体を、持続的に維持することができると考えることは不可能でしょう。
また、1度破綻したら復元が不可能な遺伝子資源、ジーンプールを保障するためにも、私たちは従来の
「自然は邪魔物であり、邪魔者を皆殺しにして自分だけ、自分の属する集団だけがよりよい生活をしよう」・・・とした対決の思想から、
「自分や自分の家族、周囲の人たちが生きのびるためにはどんな嫌な相手であっても皆殺しをしない」・・・という思想にたどりつくべきなのです。
私たちは生態系の中では消費者の立場でしか生きてゆけません。
そのため、生産者であり、ふるさとの固有の景観の主役としての「ふるさとの森」に象徴されるような、より多様で動的な、長期的には安定した豊かな自然環境、多彩な生物社会を積極的に残す努力をすべきなのです。