中産階級の遺跡
耐久性では、石造建築がいちばん。
しかし石を切り出したり、輸送や石積みの作業には膨大な人員が必要となりますので、強大な中央集権国家でなければ建設できませんでしたし、石を加工する金属器も必要でした。
ローマ帝国が全土に巨大な建築物を残すことができたのは、皇帝の強大な権力と、奴隷制度、鉄器の普及があったからです。
インダス文明については、まだ文字も解読されていないために詳細が判明していませんが、出土品などを見るかぎり、青銅器と石器を併用していた文明の段階。
青銅は偶像に使われていた程度ですから、石造建築を残すことはできませんでした。
古代ローマの巨大な石造建築物が上流階級、特権階級の遺跡だとすると、モヘンジョ=ダロの焼きレンガの都市は中産階級の遺跡。
日乾しレンガの遺跡は、もうちょっと貧しい時代の遺跡といった感じがします。
